保険金の内容によっては、相続税ではなく、贈与税や所得税がかかるケースもあります。
例えば、下記のような家族がいたとします。
山田 太郎<夫>
|――――――――――― 山田 一郎 <子>
山田 花子<妻>
誰が保険料を負担するかと、誰が保険金と受け取るかは当然別です。
そのため、3パターンのケースを想定してみました。
夫が保険料を負担し、夫が亡くなった場合に、その保険金は妻が受け取るという保険に入っていた場合、この夫が亡くなった場合には、妻に対して相続税がかかります。
次に、妻が保険料を負担し、夫が亡くなった場合に、その保険金は子どもが受け取るという保険に入ったいた場合、この夫が亡くなった場合には、子に対して贈与税がかかります。これは保険料を負担していた妻から、保険金を受け取った子への贈与とみられるためです。
最後に、夫が保険料を負担し、妻が亡くなった場合に、その保険金は夫が受け取るという保険に入っていた場合、この妻が亡くなった場合には、夫に対して所得税が一時所得としてかかります。これは、夫が負担していた保険料に対して、夫が保険金を受け取ったとして、所得税の対象になってきます。
以上のように、誰が負担するか、誰が受け取るかで、課税される税金が異なってくるのが特徴です。
上記のケースなどを考慮して、相続税が課税されるケースに該当した場合、受け取った保険金が丸々相続税の対象になるわけではありません。
保険金の場合には、非課税限度額と呼ばれる金額を保険金から引くことができます。
非課税限度額
500万円 × 法定相続人の数
この限度額は、死亡退職による退職金を受け取った場合にも使うことができます。
お葬式などで受け取る香典は、社会通念上常識の範囲内の額であれば、相続税や贈与税は課税されません。
ただし、勤めていた会社から弔慰金という形で花輪代や葬祭代、現金などを受け取った場合には、一定の金額までは相続税の対象となりません。
<課税されない範囲の金額>
業務上の死亡の場合
死亡時の給与額(賞与は除かれます) × 36ヵ月
業務上の死亡でない場合
死亡時の給与額(賞与は除かれます) × 6ヵ月
この金額を超える分については、退職金としての相続財産に該当します。
小規模宅地等の軽減
相続によって取得した土地については、「小規模宅地等の軽減制度」と呼ばれる税負担を軽減させる措置があります。
この小規模宅地等の制度は、被相続人が事業や居住の用に使用していた土地について、親族が相続をした際に、引き続き、その事業や居住の用に使用することを条件に、240㎡(特定事業用の宅地等の場合400㎡)までの部分を一定割合減額して、相続税を計算するというものです。
これは、土地を取得した際に、相続税を課税されてしまうと、支払う現金がないため、結果的に土地を手放して現金化したり、相続税が払えない状態になってしまうことを防ぐために、一定の軽減制度があります。
相続税の税額を計算するには、相続によって取得した資産の金額がいくらであったを評価しなければなりません。
では、相続によって、土地を取得した場合、その土地をいくらで評価するのが正しいでしょうか?
相続でもらったのだからゼロ円?
それとも、その故人が買った時の値段でしょうか?
じつは、この相続によって取得した土地は、「時価」で評価すると定めらています。
よく高級なすし屋にある、あの「時価」です。しかし、この「時価」というのは非常にわかりにくいですよね。
そのため、具体的にいくらなんだ、という要望にこたえて、
一般的には、相続税の場合には、「路線価方式」と「倍率方式」といういずれかの方法で評価することが定められています。
個々の土地について、
「路線価」という、道路に値段をつけることで、その土地の価値を計算できるようにしようという方法と、
「倍率方式」という、その地域の値段を固定資産税評価額などをもとに倍率を乗じて計算した方法
のいずれかが、日本の土地には、評価する上で定められています。
興味がある方は、国税庁が毎年公表していますので、ぜひ、自分の持っている土地を探していただければと思います。
http://www.rosenka.nta.go.jp/
土地の評価方法には、一般的に「路線価」が使用されます。
この「路線価」というのは、道路に対して、1㎡あたりの価額を千円単位で、値段をつけたものです。
例えば、路線価が1㎡あたり200千円であったとします。この道路に面している土地が500㎡持っていたとします。
この場合の土地の評価額は、200千円×500㎡=100,000千円(1億円)になります。
接している道路の価値、「路線価」によって、土地の評価額が計算されるのです。
財産のほとんどが、不動産の場合には、納税の際にとても困った問題が起きます。
それは、納税は原則、現金で納付することとなっているためです。
例えば、財産の大半が不動産の場合、その不動産を相続したことで、相続税額が1000万円
発生したとします。
しかし、不動産の相続の場合、現金をもらったわけではありませんので、この納税が難しくなってきます。
そういった場合に備えて、事前に対策できることは、
(1)不動産の評価額をきちんと把握しておく
(2)土地の利用区分等をしっかりと検討し、土地の評価が下げられないかを検討しておく
(3)不要な土地は、売却の手続きをして換金しておく
などの方法が考えらます。
不動産の評価で困ったら、ご相談ください。
土地の貸し借りに際して、通常は、借りている人は、貸している所有者に対して、地代を支払います。
こういった貸借を「賃貸借」と呼びます。
なお、地域によっては、権利金の支払いが一般的となっている場合には、地代のほかに、権利金などの一時金を支払うことがあります。
借主は、上記のような支払いをすることで、借地権という、土地を借りる権利を有することになります。
しかし、このような地代や権利金を支払わずに、土地を借りることを「使用貸借」と呼びます。
親子間や親族などの場合に、多く見受けられます。
「使用貸借」か「賃貸借」かで、相続税の評価額や、贈与税の課税の有無が変わってきますので、要注意です。


