財産を取得した人にかかります。
財産を相続する人(財産を受け取る人)を「相続人」
亡くなって財産を相続させる人(財産を渡す人)を「被相続人」といいます。
亡くなった人から財産をもらった場合、そのもらった財産に関して税金がかかる場合があります。この税金を相続税といい、国税に該当します。
これは一概にはいえません。
その亡くなった方の相続財産の金額によって異なります。
相続税の税率は、累進税率と呼ばれる、相続財産が多いほど、相続税が高くなるしくみになっています。
この図にあるように、最大で50%(全財産の半分)の相続税がかかってきます。
しかも、相続財産には、換金しにくい土地や自社株などの財産も含まれています。
この土地や自社株の財産を相続したことにより、現金で相続税を支払うことになると、当然その分の現金が足りなくなってしまいます。
そのため、相続税がかかる場合、事前の相続対策が非常に重要になってくるのです。
相続税が発生する場合には、亡くなった人の住んでいた住所の所在地にある税務署に、相続税の金額を計算した申告書を提出しなければなりません。
財産を受け取った人の住所の所轄する税務署ではありませんので、注意が必要です。
この申告書を相続開始の日(死亡した日)の翌日から10ヶ月以内に提出する必要があります。
相続税を納める期限は、この申告期限と同じです。そのため、相続開始の日(死亡した日)の翌日から10ヶ月以内に原則納めなければいけません。
相続により財産を取得したら、即、相続税がかかるわけではありません。
遺産総額から、「基礎控除額」という金額を差し引いて、計算していきます。
「基礎控除額」は、5,000万円+(1,000万円×法定相続人の数)です。
たとえば、ご主人と奥さん、それに子供2人いる場合、
5,000万円+(1,000万円×3人)=8,000万円
までは相続税がかかりません。
自分は、そんなに現金がないから大丈夫と思っている方。
相続税は、何ももっている現金だけにかかるものではありません。
不動産や株なども相続の対象になります。
相続税とは、亡くなった人から財産を取得した場合に、かかってくるものです。
それでは、財産には、どのようなものがあるでしょうか。
この財産とは、現金や預貯金、有価証券、宝石、土地、家屋などが思いつくと思います。
それ以外にも、貸付金などの債権や、特許権、著作権など金銭に見積もることができる経済的価値のあるものなども含まれます。
また、次に掲げる財産も含まれます。
(1)取得したとみなされる財産
死亡による、死亡退職金、生命保険契約の死亡保険金などが該当します。
(2)故人(被相続人)から、亡くなってから前3年以内に贈与により取得した財産
3年以内に贈与を受けた財産も、相続税の計算に含まれます。
(3)相続時精算課税制度の適用を受ける贈与財産
故人の生前に、相続時精算課税の制度を使って贈与を受けた場合には、その贈与財産が相続税の計算に含まれます。
相続人は、相続開始から4カ月以内に、亡くなった人(被相続人)の所得税について、申告と納税をしなければなりません。
計算の対象となる期間は、この被相続人における、その年の1月1日から相続発生日までです。
この所得における申告は「準確定申告」と呼ばれています。
通常、個人の所得税の確定申告は、前年の1月1日から12月31日までの分を翌年の3月15日までに、申告しなければなりません。
もし、被相続人が、前年分の確定申告をしないまま亡くなってしまった場合にも、相続開始から4カ月以内に、前年分の所得税を申告しなければなりません。
期限が過ぎてしまわないように、気をつけましょう。
相続によって、遺産を取得する人が1人とは限りません。そういった場合、複数人で、故人の財産を分割して、相続していくことになります。
このときに、遺産をどのように分けるを決めて、各自が負担する相続税額を計算していきます。その際に、作成するのが、「遺産分割協議書」です。
遺産分割協議書には、内容さえ明確であれば、書式や形式、縦書きや横書きなどに、特別な決まりはありません。
筆記であってもパソコンで作成してもかまいません。
ただし、分割協議は、協議者全員の合意が必要です。そのため、1人でも相続人を除外して、分割協議をしても、その分割協議は無効となってしまいます。
そのため、遺産分割協議書には全員が自署(サイン)をして、印鑑証明を受けた実印で押すことになります。
相続人が複数いる場合、遺産分割が必要になります。
遺産分割の方法には、大きく、次の5種類の方法があります。
(1)現物分割
土地はAさん、株式はBさんといったように、現物を誰が取得するかによって分ける方法です。最も一般的ですが、実際に相続分どおりに分割するのが難しい方法でもあります。
(2)代償分割
相続人の1人が財産を取得する代わりに、他の相続人には金銭を支払う方法です。財産を取得する相続人に、財力があれば可能な方法です。
(3)代物分割
相続人の1人が財産を取得する代わりに、他の相続人には別の財産を渡す方法です。相続人が、別の相続人に渡す財産には、譲渡益に関する所得税が課せられるのが難点です。
(4)換価分割
相続財産をすべて売却して、その代金を分割する方法です。現金化することで、公平に分割できますが、譲渡の際に、譲渡益に関する所得税が課せられます。
(5)共有分割
相続人全員で、共有する方法です。公平に分けることはできますが、不動産を共有した場合には、自分の持ち分だけ売却するのは難しく、資産の自由度が低くなります。
相続で財産を取得する人を相続人といいます。
この相続人になれる人は、法律で決まっています。
具体的には、配偶者と血族です。
亡くなった人の配偶者(つまり夫や妻)は、相続権があります。しかし、婚姻届が出されている正式な配偶者に限られます。そのため、籍を入れない内縁の関係の場合には、相続人にはなれません。
血族の相続人には、
(1)被相続人の子どもや孫などの「直系卑属(ちょっけいひぞく)」
(2)被相続人の親や祖父母などの「直系尊属(ちょっけいそんぞく)」
(3)被相続人の兄弟姉妹や甥・姪などの「傍系の血族」
があります。
上記の(1)が一番優先順位が高く、(1)がいなければ(2)、(2)がいなければ(3)という順番で、相続人に該当になります。
つまり、被相続人の、子ども、親、兄弟すべてが生きている場合、(1)である子どもに
相続権が与えられ、親や兄弟は相続人になれません。
相続税の税額を計算するには、相続によって取得した資産の金額がいくらであったを評価しなければなりません。
では、相続によって、土地を取得した場合、その土地をいくらで評価するのが正しいでしょうか?
相続でもらったのだからゼロ円?
それとも、その故人が買った時の値段でしょうか?
じつは、この相続によって取得した土地は、「時価」で評価すると定めらています。
よく高級なすし屋にある、あの「時価」です。しかし、この「時価」というのは非常にわかりにくいですよね。
そのため、具体的にいくらなんだ、という要望にこたえて、
一般的には、相続税の場合には、「路線価方式」と「倍率方式」といういずれかの方法で評価することが定められています。
個々の土地について、
「路線価」という、道路に値段をつけることで、その土地の価値を計算できるようにしようという方法と、
「倍率方式」という、その地域の値段を固定資産税評価額などをもとに倍率を乗じて計算した方法
のいずれかが、日本の土地には、評価する上で定められています。
興味がある方は、国税庁が毎年公表していますので、ぜひ、自分の持っている土地を探していただければと思います。
http://www.rosenka.nta.go.jp/
相続税の申告書を提出すると、税務署では、その内容を確認します。
そして、その後、税務調査が行われることがあります。遺産総額が多くなればなるほど、調査が入ると想定しておいたほうがよいでしょう。
調査といっても、アポイントもなく、いきなり調査官が家の中を探し回るといったものではありません。
まずは、申告を担当した税理士と相続人に対して調査したい旨の電話があり、日程を調整して、調査官が訪れます。
調査の際には、税務署では、すでに申告書の内容に関してはもちろん、銀行の口座などについても調査が済んでいます。
特に、家族名義の口座に関しては、「名義預金」かどうかが調査のポイントです。
名義預金とは、家族の名前の口座ですが、実質的には、被相続人の財産を預けてある口座のことです。
そういった口座があった場合、確実に調査の対象となってきます。調査によって、財産の計上にもれがあると追加納税が必要になったり、悪質ですと、さらに追徴課税が行われます。
申告の際に、しっかりと、全部の財産を確認しておくことが重要です。
財産のほとんどが、不動産の場合には、納税の際にとても困った問題が起きます。
それは、納税は原則、現金で納付することとなっているためです。
例えば、財産の大半が不動産の場合、その不動産を相続したことで、相続税額が1000万円
発生したとします。
しかし、不動産の相続の場合、現金をもらったわけではありませんので、この納税が難しくなってきます。
そういった場合に備えて、事前に対策できることは、
(1)不動産の評価額をきちんと把握しておく
(2)土地の利用区分等をしっかりと検討し、土地の評価が下げられないかを検討しておく
(3)不要な土地は、売却の手続きをして換金しておく
などの方法が考えらます。
不動産の評価で困ったら、ご相談ください。
土地の貸し借りに際して、通常は、借りている人は、貸している所有者に対して、地代を支払います。
こういった貸借を「賃貸借」と呼びます。
なお、地域によっては、権利金の支払いが一般的となっている場合には、地代のほかに、権利金などの一時金を支払うことがあります。
借主は、上記のような支払いをすることで、借地権という、土地を借りる権利を有することになります。
しかし、このような地代や権利金を支払わずに、土地を借りることを「使用貸借」と呼びます。
親子間や親族などの場合に、多く見受けられます。
「使用貸借」か「賃貸借」かで、相続税の評価額や、贈与税の課税の有無が変わってきますので、要注意です。


